楽しみながら、挑戦することが大事。芝高進の話。

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    楽しみながら、挑戦することが大事。芝高進の話。

    入社から30年余、現在も、幹部社員の一人として製造部門を支える、芝高さん。

    入社当時のエピソードから、若手・新入社員へのメッセージまで溢れ出すように言葉を紡いで語ってくれました。

    ◎入社当時のことを教えてください。

    進路について考える時期、事務系の仕事には自分は向かないなぁと思っていて。
    当時は、子供が遊ぶ道具といっても今の様に既製品がたくさんあるわけじゃなく、竹を切って自分たちで細工をしたりおもちゃを作ったり。そんな時代で、手を動かすことには慣れていたせいもありますけど、好きだったほうでした。
    だから漠然と、仕事につくなら手を動かす、製造関係の仕事という想いがありました。
    例の先生がそれを知っていて、自分に声をかけてくれたのです。
    最初から「お菓子作り」「職人になる」と決めていたわけではなかったんですよ。

    当時、製造部門は自分をいれて3人。
    工場長から仕事を教わる毎日でしたが、そごう店が出来たばかりということもあり、とにかく多忙で。
    自分も、「早く一人前になれ」そんな感じで育てられました。
    ふつう、職人の世界というと、技は「自分で盗め」というような、なかなか肝心なことを教えてくれないし、上にいくのもまだ早い、そんなイメージがありますがとても積極的に、どんどん新しいことを教わりました。
    恵まれた環境だったと思います。

    ◎上司から進んで教えてくれる、というのは、たしかに職人の世界では恵まれた環境のように思えますが、お菓子づくりの世界にとびこんだばかりの「右も左もわからない」中では、相当なプレッシャーのように思えます。

    とにかく必死でした。そんな中、ひとつひとつ、知らないことを知っていく、出来ないことが出来るようになる。それが楽しかったし、やりがいを感じました。
    中でも、一番印象的なのは新人1〜2年目にして、いきなりデパートの催事で、実演販売を任されたことでしょうか。
    それこそ何もわかりません。しかも、1人。
    それで、実演、接客、包装やレジもする。もう本当に勉強になりました。作ることだけに集中していたらお客様をつかまえられないし、話し相手をしていたら手が止まるし。笑
    ゼロの状態から自分でつかんでいくしかないんです。隣のブースに、もみじ饅頭さんが出ていらして、こちらが不慣れで困っているのがわかってか、「兄ちゃん、こうするんやで〜」とディスプレイの仕方から何から、細かなことまでいろいろ教えてくれて、嬉しかったです。その出会いが、とても印象に残っていますね。それほど強烈な体験でした。

    ◎芝高課長は、お客さんあしらいもうまくて、実演や、お菓子教室向きなんだって勝手に思っていましたが、もともとそうだったわけではなくて、ゼロからの体験の積み重ねなんですね。

    人と話すことは嫌いではないですが、意外と、思われるよりも人見知りなほうです。
    子供時代は、家の電話が鳴っても、絶対出られませんでした。
    日によって、お客さんによって、本当にいろんな条件が違う中、とにかく工夫するしかない。
    ひとりもお客さんがこなくて・・・というときも、もうあきらめて何もしない、というのも、一つですけれど、自分はそれは嫌で、何かしら仕掛けようと、いつも悪戦苦闘していました。


    やっても結果が出ないことも多いですが、とにかくいろんなことを、自分なりに考えて試しました。
    そうしたことが、やっぱりひとつひとつ、力になっていきます。
    包装も自分でするわけですから、やり方を習って、また数をこなしたので、実は今でもちょっと自信があります。
    綺麗な包み方のコツを女子スタッフに教えたこともあるんですよ。

    ◎修業時代の話、どれも興味深いです。そして芝高課長が、大変な状況だったと思うんですけど「楽しい」「嬉しい」という前向きな言葉を使われていることが、素晴らしいと思います。

    入社15年が経つ頃、前任の工場長の定年を機に、日乃出本店の工場責任者の一人となるわけですが、ご出身が近いということもあり、「ぶどう饅頭」は昔からご自身にとって身近な存在だったのでしょうか? 

     

    美郷の出身なので、もちろん、ぶどう饅頭は幼いころから知っていました。
    自分の祖母が、まだ若いころだと思いますが、日乃出の「食堂」でごはんを食べたりしていたんよ、と、自分に話してくれたことがあります。今のビルになる前の、旧社屋の時代に、来店したことがあったんですね。
    当時の幸運券も何枚か持っていて、改装するまで、ずっと家の玄関に貼ってありました。
    そんなふうに、日乃出本店は家族にとってなじみある存在でしたね。
     

    ◎終わりに、30年という長いキャリアだからこそ、日々の仕事の中で大切にしていること、をお聞きしたいです。
    日乃出本店では、ありがたいことに長年勤続してくれるスタッフがとても多く、あまり言葉にしなくても自然と芝高さんの経験や人となりについて知っている人もいます。
    ですが、これもありがたいことに、ここ数年、若手の製造スタッフが数多く入社してくれています。そうした新しいスタッフは、かつての芝高さんのように、右も左も分からない中で悩むこともたくさんあると思います。ぜひ、彼ら彼女たちにむけてのメッセージをお願いします。

    お話したように、とにかく新人時代は、経験不足ながら「何でも屋」として過ごしました。
    そのこと自体は決して楽ではなかったし、若かったからできたなぁというくらい大変なこともありましたけど、結果、自分の引き出しが増えて、思いがけず出来ることが増えた。
    その過程ってとても楽しいし、だから続けてこられたんだと思います。
    もう自分がやるしかない、自分で考えるしかないから、あの手この手、自分から工夫して、動いていくことができた。だからこそ、それが結果につながったときの達成感ってすごく大きいです。環境的に仕方がないから、上司もすすんで技術を教えてくれた、新人ながらなんでも体験させてくれた、そうした条件は確かにあったと思いますが、のびのびとチャレンジできたことがとてもプラスになったと思います。

    今は、もちろん時代も違います。
    会社が成長して層も厚くなってくれば、「まだ、ここまで」「この上はまだまだだ」とじっくり育てることを優先するようになるし、先輩がほかにいるのだから、おいそれと新しい環境にバンバン飛び込ませたりはしないです。当然、リスクのあることですから。
    どちらがいい悪いではないと思います。だけど、「今はこれだけ」とか「これだけしかやっちゃいけない(させちゃいけない)」とあんまり思いすぎず、やってみよう、チャレンジしてみよう、という気持ちがあれば、自分の引き出しが増えて、もっともっと出来ることが増えていく。「できない」「やっちゃいけない」と思うよりは、そうしてどんどんやってみることがきっと楽しいしやりがいがあると思います。
    じっくり覚えていくことの良さもありますから一概にいえることではないですが、自分はそうやって楽しく仕事をしてこれた、ということを伝えたいです。
    「教えてほしい」ということに対して、「教えない」ということはないので(笑)、若手の人たちも、積極的にいろんなことを聞いてきてくれたら嬉しいと思います。


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